WELQとGoogleに見る"相対的にリッチ"なポンコツコンテンツ
WELQを始め、DeNAの9サイトが炎上しましたね。
「コンテンツ is キングと呼ばれる時代に検索結果を汚すな」と憤っていた方々の日頃の思いもあり、非常によく燃えました。
私もマーケティング業界に身を置くものとして、今回のDeNAの炎上はいろいろ思うところがありました。
いろいろな問題が複雑に絡み合って、今回の炎上が起こったわけですが、
特に問題だと扱われているのは
- 事実確認をせず、コンテンツをパブリッシュしていた
- コンテンツ(テキスト・画像)をどこからかパクってくることを容認していた
の2点ですね。
どちらもメディア運営者として在るまじき行為です。
でも問題の根っこはもう少し深いところにあるんじゃないかなーと思ってこのブログを書いています。
Googleに振り向いてもらいたい
まず、どうしてDeNAが所持するWELQを始め、キュレーションメディアが多数存在するかというと、"Googleに評価されるから"です。(存在意義とかはさておき)
そして「Googleに評価される=儲かる」んですね。そりゃ何十万、何百万もPVがあればマネタイズも容易ですから。
儲かるために
儲かるために、どうするか?というと、いまのGoogleに評価されるようなコンテンツを書くんですね。
いまのGoogleの評価
- (建前)ユーザーにとって有益なコンテンツであること
- (実際)他の記事より”相対的にリッチ"であること
相対的にリッチとは?
いまのGoogleは記事あたりの「網羅性」を重要視します。
「この記事さえ見れば、他に見なくてもいいな」と思えるコンテンツです。
たとえば「ダイエット」に関するコンテンツであれば、「なぜダイエットをするのか」「ダイエットで得られる効果」「たくさんある方法」「ダイエットをすることのデメリット」等々、、、ダイエットにまつわる要素を1つの記事に纏めるということです。
相対的にリッチなコンテンツを書こうとするなら、検索結果に出てくる競合コンテンツをまず確認します。
そして、コンテンツを構成する要素(A・B・C)を洗い出しします。
あとはA・B・C+Dになるように記事の構成を作るんですね。(こうやってコンテンツの長文化が進む)
あとは安いライターに書かせたら、Googleがおっしゃる「ユーザーに取って有益なコンテンツ」が一丁上がりです。
Googleの判断基準がこうなっている以上は、DeNAの方法は仕方ないのかなと思います。
ライティングコストを徹底的に抑えて、Googleの評価に値するコンテンツを量産するのが一番合理的だなーと。
(もちろんパクリは駄目ですが)
検索順位は200以上の要素で決まると言われていますが、とくに意識すべき要素は以下の通りかと思います。
- 網羅性の高いコンテンツ
- 相対的に(他の記事に比べて)リッチなコンテンツ
- 長文コンテンツ(↑の2つの影響も大きいです)
- ナチュラルリンクが多いコンテンツやサイト
- SNSでのシェア
今回、DeNAのメディア事業は、1〜3の評価基準に忠実にコンテンツを量産しました。
コンテンツを大量生産するために、安価なライターを使うことも妥当な戦略だったと思います。
事実確認をしない・パクリライトすることは問題でありますが、コスト削減の行き過ぎた結果でありメディア事業の本質的な問題ではないと思います。
問題の根っこははGoogleの評価基準にあるんだと思います。
私もマーケティングの業界に身を置くものとしてDeNAを始めとしたキュレーションメディアは目障りでしたが、炎上を機にGoogleもコンテンツの評価基準・アルゴリズムを改定してくれたらなーと思います。