オウンドメディアを複数担当するコンテンツマーケターのブログ

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中小企業がコンテンツマーケティングをするメリット・方法

コンテンツマーケティングも浸透し、いまや大手に限らず中小企業やベンチャーもオウンドメディアを立ち上げコンテンツマーケティングを実践しています。

いや、というよりむしろ中小企業やベンチャーの成功事例を聞くことの方が多いかもしれません。

 

その背景には、コンテンツマーケティング実施に伴うコストの低下があるように思います。

 

 

今回は、今後コンテンツマーケティングを実践したい方に向けて、中小企業のコンテンツマーケティングの成功事例とメリット、またどうやって実践するのか?その方法をまとめたいと思います。

 

 

中小企業のコンテンツマーケティング成功事例

 

経営ハッカー

中小というよりベンチャーですが。

コンテンツマーケティングの事例として真っ先に挙げられる優秀なメディアです。

keiei.freee.co.jp

 

経営ハッカーがオウンドメディアとして優れている点

  • 商品のターゲットとメディアのターゲットが一致している
  • コンテンツが充実しており、幅広いキーワードでの流入を実現
  • 見込み顧客獲得のための仕組み(資料ダウンロード)が充実

まず、自社の製品を購入する可能性があるターゲットをきちんと見定めて、コンテンツを出しています。

コンテンツの質もさることながら、かなりのコンテンツボリュームがあるため、ロングテールで様々なキーワードでの流入を実現しています。(semrushを使って確認しました)

 

ターゲットを引き寄せた後は、見込み顧客情報を獲得するための仕組みを配置しているのも上手です。経営ハッカーでは請求書のテンプレートや、法人の手続きガイド等の資料が該当します。

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 ダウンロードする際に会社名、氏名、メールアドレスを入力するようになっています。

 

 

 

コンテンツマーケティングで得られる効果

潜在顧客と接点を持てる

コンテンツマーケティングならではのメリットです。

高単価で、検討期間が長い製品ほど、事前に検索される割合が高まります。

ユーザーは営業マンに接する前の段階でそ、自社の課題を認識し、製品を選択する基準を知り、また適切だと思われる製品をいくつかピックアップします。

ですので、自社の情報発信を適切に行い、能動的に情報収集しているユーザーに自社のことを知ってもらうことが重要なのです。

 

 

広告費を抑えることができる

リスティング広告などのネット広告はお金をかけた分のリターンが返ってきます。

しかし、コンテンツマーケティングでつくったオウンドメディアが軌道に乗り始めると、広告を出さずともユーザーが自身で検索してやってくるので、広告費用を獲得することが可能です。

私とともにコンテンツマーケティングに取り組んだ企業様では、広告をかけずに月50件のお問い合わせ、月20件弱の商談を獲得することに成功しました。 

 

 

デメリット

初期費用がかかる

大きく分けると、

オウンドメディア立ち上げ
コンテンツ作成
の2つの費用が発生します。前者は初期費用、後者はランニングで発生するお金です。(コンテンツ作成は自社で賄い、外注しないクライアント様も多々存在します)

 

オウンドメディア構築は、簡単なものだと10万円〜、手をかけると何百万の費用が発生したりします。

私は制作は行なっておりませんが、適切な制作会社を無料で紹介しているので、お困りの方がいましたら、以下のアドレスまでご相談くださいませ。

site.analytics03@gmail.com

 

 

運用に手間がかかる

コンテンツマーケティングで効果が出るのは、半年〜1年以上かかります。ある程度コンテンツが蓄積され、検索エンジンに評価されるのに時間を要するのです。

そのため、上層部から早々に結果を求められるようなケースは難しいです。企業のトップから幹部・役員に「中長期的に取り組む施策」なのだと理解してもらう必要があります。

 

現場ベースでコンテンツマーケティングを実施したいと思っていても、上層部はすぐに出る結果しか評価しない・・・というのは私もよく聞きます。

これはコンテンツマーケティングの特性なので、どうしようもないのですが。。

 

 

 

 

メリットとデメリットを簡単に説明したところで、次からはコンテンツマーケティングに必要なツールについてまとめます。

 

コンテンツマーケティング実践に必要なもの

コンテンツマーケティングをプロセスに分解すると、

  1. 集客
  2. 顧客情報の獲得
  3. 顧客情報に優先順位を付け、営業さんがアプローチ

 となります。各フェーズに必要なツールは以下です。

 

  1. 集客 => コンテンツを発信するためのCMS機能
  2. 見込み顧客情報の獲得・管理 => CRM(データベース)
  3. 見込み顧客をスコアリングし、優先順位を付ける => マーケティングオートメーション

 

中小企業やベンチャーは使えるお金に制限があるため、上から順番に揃えていきましょう。

まずは情報発信するためのCMSが必須です。これがないと集客ができないので。

そしてPVが増えてきたら、見込み顧客情報獲得のための仕組みと管理するためのCRMを用意する。

顧客情報が増えてきたら、どれから手を付けていいのか迷うようになります。営業効率を考えると、お金を持っていて、且つタイミングの合う見込み顧客からアプローチしたいですよね。

これを解決してくれるのがマーケティングオートメーションです。自動的に見込み顧客の優先順位付けをすることができます。

 

といったように、各フェーズごとのツールを使えばいいのですが、いまツールもエンタープライズ向けの高機能・高価格製品から、使い方は覚えないといけないが無料の製品まで幅広く存在しています。

今回は中小企業・ベンチャー向けなので、無料、もしくは安価なツールをそれぞれピックアップしていきます。

 

CMS

要するにブログですが、WordPress一択だと思います。 

アメブロ等のブログプラットフォームは、勝手に広告の表示がされてしまうので、企業イメージに傷がつく恐れがあります。

WordPressであれば、構築にノウハウが必要ですが、基本的に運用は無料なので中小企業でも安心して使うことが可能です。私のクライアントの中小企業でも90%以上の採用率を誇ります。

 

また、コンテンツを発信するにあたり重要なのが"SEO"ですが、WordPressであればSEO最適化されたテンプレートがたくさん存在するので、集客面でもメリットが大きいと思います。

 

唯一、デメリットとしては、知識がないと導入が難しい点でしょうか。

そんなに難しくないのですが、最初の導入を制作会社に頼むと10万円〜の費用が発生してしまいます。

それでも初期投資としてはかなり安いと思いますが。

 

 

CRM

見込み顧客管理のツールです。

以下のような情報をストックしてデータベース化していくイメージです。

  • 氏名
  • 所属会社
  • 業種
  • メールアドレス
  • 電話番号
  • サービスの検討状況

 

有名所はSalesforceですが、年間利用料が数百万発生するので現実的ではない気がします。

年間50万円ぐらいのコスト感に抑えるのであれば、Knowledge Suite(ナレッジスイート)がお手頃でいいんじゃないでしょうか。CRM初導入という企業が対象なだけあって価格も機能もコンパクトで扱いやすいかと思います。

 

 

マーケティングオートメーション

マーケティングオートメーションを検討するということは、コンテンツマーケティングをかなり実践的に行えている、ということになると思います。

 

マーケティングオートメーションに最低限求められる機能としては以下となります。

  • 見込み顧客情報のスコアリング(優先順位が分かるようになる)
  • 見込み顧客に対して、プッシュ型のメールを送る
  • 見込み顧客がどんなページを見ているかが追跡できる

これらの機能を満たし、且つ安価なものとなるとカイロス社が提供するKairos3がマッチします。

マーケティングオートメーションとしては、月額5,000円から利用できるという破格の値段で販売されています。(※リード数によって変動あり)

 

 

 

中小企業にCRM、MAは必要か?

結論から言うと、すべて揃える必要はありません。

コンテンツを発信するためのCMSは大前提必要ですが、CRMマーケティングオートメーションは効果を実感できてからで良いと思います。

私のクライアントでも最初はCMSのみ導入し、顧客管理はエクセルで行っているところも多数存在します。

どのツールを使うかは企業の文化も影響しますし、いきなり慣れないデジタルのツールを導入することは、一概に良いともいえません。 

効果を実感し、社内の理解も得られてから導入するほうがコンテンツマーケティング担当者の負担も少ないように思います。

 

 

 

 

まとめ

マーケティング施策というと、大企業が行う認識もあるかと思いますが、コンテンツマーケティングは担当者のやる気さえあれば、つぎ込んだお金の大小は関係なく大企業に太刀打ちできる 面白いマーケティング施策だと思います。

スモールスタートでも、こつこつやれば結果はついてくるのでみなさま是非チャレンジしてみてくださいませ。